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フォーミュラEニュース最新

  • 2017.2.2405:11

■3季連続開催のブエノスアイレスでブエミが快挙

18日、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、FIAフォーミュラE選手権2016/2017シーズンの第3戦が行われ、ルノーe.ダムスのセバスチャン・ブエミ(スイス)が優勝、同選手権史上初の3連勝を達成した。2位はテチーターのジャン=エリック・ベルニュ(フランス)、3位にはABTシェフラー・アウディスポーツのルーカス・ディ・グラッシ(ブラジル)が入った。

当地でフォーミュラEのレースが行われるのは3季連続となり、現時点で開催歴のある全14都市中ではここだけ。今季はウルグアイのプンタ・デル・エステがカレンダーから外れたため、唯一の南米開催でもある。市内プエルトマデロ地区に設えられた全長2.48キロメートル、コーナー数12のコースも3回続けて同じレイアウトのものが使われたため、ドライバーやチーム、ファンにとっても馴染み深いものだ。

南半球は今が夏、しかもプエルトマデロはラプラタ川沿岸の港湾地域や運河に囲まれているため、高温多湿になりやすい。雷雨の予報もあって、各チームにとっては自然との闘いになるかと思われたが、いざ当日になってみれば雨は全く降らず、決勝開始時の気温こそ29度と高めながら、路面温度は26度の絶好のコンディションでレースが行われた。

ポールポジションには自身初の獲得となったディ・グラッシ。以下ベルニュ、ブエミ、ネクストEVニオのオリバー・ターベイ(イギリス)、と同じくネルソン・ピケJr.(ブラジル)のグリッド順で、午後4時過ぎ、37周の決勝がスタートした。1周目にパナソニック・ジャガーレーシングのアダム・キャロル(イギリス)が発進できず、いきなりフルコースイエローが宣言される事態となったが、これもキャロルがスタートできたことで次の周には解除、ディ・グラッシを先頭に息詰まるバトルが再開された。

3周目、第4コーナーの手前で2番手のベルニュがディ・グラッシに代わってトップに。さらに第7コーナー手前ではブエミもディ・グラッシをかわして2位に浮上する。香港、マラケシュと開幕2連勝中のブエミは引き続き好調、6周目には前を行くベルニュを第1コーナーで捉えてトップに躍り出た。ここからは無人の野を行くが如し、ブエミは周を重ねるごとにベルニュとのタイム差を広げ、共にマシンを乗り換えた19周目終了時点では6秒以上の差がついていた。

レース後半、首位を行くブエミにベルニュもじわじわと追いすがるが、2.996秒差まで詰め寄るのがやっと。結局このままブエミが逃げ切って今季3勝目、通算9勝目。史上初の3連勝はシーズン開幕3連勝でもあり、快挙に花を添えている。またドライバーズランキングでは獲得ポイントを75に伸ばし、2位ディ・グラッシとの差を29ポイントに広げた。またチームランキングでは、ニコラ・プロストが3戦連続の4位を決め、ルノーe.ダムスのトータル獲得ポイントは111。60ポイントの2位ABTシェフラーに大差をつけて独走中だ。

2位はテチーターにチーム創設以来初の表彰台をもたらしたベルニュ。3位はポールポジションで3ポイント加点することができたディ・グラッシ。31周目に記録したファステストラップで1点をもぎとったのは、今季フォーミュラEデビューを果たしたマヒンドラレーシングのフェリックス・ローセンクイスト(スウェーデン)だった。

次回第4戦は2年連続の開催となる中米メキシコシティ。シリーズ全戦中で唯一、常設のエルマノス・ロドリゲスサーキットを舞台に競われるレースで、決勝スタートは現地4月1日午後4時(日本時間2日午前7時)となる。