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4月14日(土曜日)レポート

 2006年の第1回以来、13回目の開催を迎えた「モータースポーツジャパン2018 フェスティバル イン お台場」が、今年も東京都江東区NOP街区(青海臨時駐車場)を舞台に開催された。
 本来であれば14〜15日の週末2日間の開催予定だが、気象情報では14日夕方から天候が崩れ、夜間から15日午前にかけて強い風を伴う雨の予報が出ていたため、実行委員会と運営事務局はテントや造作物による来場者への危険があると判断。安全を最優先するため、会期前日の夕方に15日日曜日の開催中止を決定するとともに、14日土曜日も15時過ぎのコンテンツ終了段階での約1時間半の開場時間短縮を決定した。
 こうして短い開催時間となってしまった今年のモータースポーツジャパンだが、夕方に雨が降り風が強まるまでは暖かな春の陽気に恵まれた絶好のイベント日和に。メイン会場(A会場)には出展者数45社、ゲスト選手29名、ゲスト監督4名が参加し大いに賑わった。

伝説の名車インプレッサWRC98も派手なドリフト走行を披露

伝説の名車インプレッサWRC98も派手なドリフト走行を披露

すべて軽自動車を自由に改造したK4GPの展示とデモランも実施

すべて軽自動車を自由に改造したK4GPの展示とデモランも実施

 まず朝一番の走行コンテンツは、K4GPのデモラン。富士スピードウェイ名物のK4GPは、中身が軽自動車と思えないほど各車とも意匠を凝らしたデザインと改造チューニングを施しており、朝から詰め掛けたお客さんの注目を集めていた。続く「ラリー・オブ・お台場」では、おなじみの新井敏弘、勝田範彦、そしてモンスター田嶋が競演。SUBARU WRX STIやスーパー・スイフトのほか、往年のWRCチャレンジャーSUBARUインプレッサWRC98も登場。ジャンプ台を設置した走行コースを華麗にドリフトで駆け抜けた。
 ドイツ3メーカー同乗デモランでは、抽選で選ばれた幸運なお客様が、Audi RS 3 LMS、BMW i3、Mercedes AMG GT Rといった憧れのスペシャリティーカーに同乗。BMW i3は谷口信輝がドライブするなど、ファンにとっては貴重な体験となった。

ジャンプ台を設置したコースで華麗な飛翔を見せる新井敏弘WRX

ジャンプ台を設置したコースで華麗な飛翔を見せる新井敏弘WRX

幸運な当選者が貴重な体験をしたドイツ3メーカー同乗体験

幸運な当選者が貴重な体験をしたドイツ3メーカー同乗体験

ニッサン勢は日本語ぺらぺらコンビのロニー&マイケル

ニッサン勢は日本語ぺらぺらコンビのロニー&マイケル

現役のGTメカが1名だけという急造チームながら善戦したレクサスチーム

現役のGTメカが1名だけという急造チームながら善戦したレクサスチーム

 続いて、近年恒例となったSUPER GTマシンによるピットストップコンテスト。今年は週明けの月曜日から鈴鹿GT公式テストとなったため車両やメカニックの調整が困難な日程のため、ホンダは欠場。ニッサン(NISMO)対レクサスの一騎討ちとなった。レクサス陣営(中嶋一貴・関口雄飛組)はチーム・ルマンを中心とした急造チームでの挑戦で、車両もTRDのテスト車両ということで練習もままならない状態だったものの、1回戦ではミスのあったニッサンチーム(M.クルム/R.クインタレッリ組)と僅差の善戦。しかし2回目でニッサンチームが19秒台と本番レースさながらの好タイムを記録したことで勝負は決した。

本イベントの名物にもなりつつあるレーシングトラック日野レンジャーの大迫力デモ走行

本イベントの名物にもなりつつあるレーシングトラック日野レンジャーの大迫力デモ走行

この日は九州でD1GPが開催されたが、3台のドリフトレーサーが来場してくれた

この日は九州でD1GPが開催されたが、3台のドリフトレーサーが来場してくれた

 お昼の時間帯には、ダカール・ラリーに挑戦するHINOレンジャーの迫力あるデモ走行のあと、走行エリアに車両を並べるグリッドウォークの中で、この日会場に終結したレーシングドライバーたちとともにメインセレモニーを実施。さらにTOYO TIRESデモランでは、3台のドリフト車(S14シルビア、S13シルビア、180SX)が白煙をあげながら3台でのタンデム走行を披露した。

「ローリングスタートってどうやんの?」という衝撃発言!のラリースト勝田範彦を先頭にファイナルヒートがスタート

「ローリングスタートってどうやんの?」という衝撃発言!のラリースト勝田範彦を先頭にファイナルヒートがスタート

第1ヒートは選手交代時に積み木を行うゲームマッチだが、風が強くうまくいかない

第1ヒートは選手交代時に積み木を行うゲームマッチだが、風が強くうまくいかない

 そして、この日のメインイベントとも言えるのが、オートスポーツ杯メーカー対抗カートレース。トヨタ(レクサス)、ニッサン、ホンダ、スバルの4メーカーチームに、若手現役カーターによるチーム「KMIA」が加わり5台による団体戦を実施した。予選タイムトライアルでは、佐々木大樹がベストタイムでポールポジションを獲得。第1ヒートではドライバー交代時に「積み木」を高く積み上げるゲームを今年も実施したが、強風のため各陣営が苦戦したことを受けて第2ヒートは積み木を撤廃したガチンコ勝負へ。その第2ヒートはローリングスタート経験のないラリースト勝田範彦を先頭にスタート。目まぐるしく順位が入れ替わる接戦のなかでトヨタチームが先頭でチェッカーを受けたが、ピットロード走行違反で失格となりニッサンチームが繰り上げ1位。しかし第1、第2ヒートの合算ポイントで決まる総合ポイントでは、名だたるレーシングドライバー勢を抑えてKMIAが優勝した。
 B会場では今年「Legend of the SUBARU」を開催。スバル360、レオーネ、レガシィ、インプレッサといったスバル歴代の名車の展示やトークショーを実施したほか、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)の主催による、ふれあい試乗会、みんなの楽ラク運転講習会を開催。今年のふれあい試乗会は、初の試みとして会場を起点とした一般公道の同乗試乗を行った。その他、キッズサーキット、K4GP展示などB会場も終日多くの来場者で賑わっていた。
 ダイバーシティ側のC会場(公園地区)には、ヒストリックカー、レプリカカーの展示とコンテストを実施。翌日曜日に来場予定だった参加者も一部加わり、両展示合わせ約90台ものコンテスト参加車が集まり、公園を訪れた人たちの興味をひいていた。
 モータースポーツジャパン2018は、風雨の予報を受けて、午後3時以降に予定されていたレーシングカー同乗体験走行など一部のコンテンツを中止として、3時半頃にすべて終了。時間短縮となったものの、44,917人の来場者を記録して幕を閉じた。